もしかして、「優しい時もあるし、私が逃げたら可哀想・・・」とか言ってなかった?
まさにそう言ってたわ・・・。
周りからはその心理が理解できなかったりもするけれど、被害に遭っている人達も真剣に悩んでるんだ。
このような考えを持っている方はいませんか?
- 辛い思いを抱えているけど、私が我慢すれば問題がない。
- 普段はやさしいから、その時だけ耐えればいい。
- 私が逃げ出したら家族や夫はどうするの?
やさしいあなたはこのような思いを抱え、一人だけ我慢してしまっていませんか?
実はこの思いが、DVの負のサイクルを生み出し、DV夫の考え方を肯定してしまっている原因となっているかもしれません。
家族の幸せは、あなた一人が辛い思いをして支えなければならないものではありません。あなたも家族の一人であり、あなたも幸せになってこそ、本当の意味で家族の幸せになります。
DV夫は時としてとても優しく、DVを行ったことに対して反省を口にしますが、本当に心から反省できない人が多くいます。最初は小さな暴力でも、徐々に強くなり、耐えられる限界を超えてしまうケースも少なくはありません。
あなたが我慢をすることが、逆にあなたの大切な人が大きく傷ついてしまう危険性もあります。
DV夫を持つ多くの妻が、今度こそ大丈夫。自分が悪いから夫はそれを分からせるために暴力を振るっているだけ。と思ってしまいがちです。
ですが、これは違います。あなたは悪くありませんし、あなたのやさしさをDV夫は利用しています。
DV夫の特徴や、DV夫から逃げ、あなた自身が幸せになるための対策を中心にご説明します。
DVとは一体何かという点も、もう一度確認しましょう。
あなたがDVではないと思っていることが、実は世間一般ではDVであり、あなたはDVから逃れることが最も必要な対策かもしれません。
ぜひDV夫の特徴を知り、あなた自身が幸せになるために必要な対策を知りましょう。
もし離婚をするとなった時に困らないよう、やっておくべきたった1つのことも必見です。
目次
1.4人に1人!DVはとても身近な問題だった
お互いに茶碗を投げて言い合っているような夫婦喧嘩とは全く別のものなんだ。
夫婦とはいってももともとは他人同士ですし、お互いに違う意見を持つことも多いですよね。
ほんの些細な意見の違いで、言い争いになったり、ついかっとなって手を上げてしまうということは、良くないとはわかっていても、起こってしまうことがあります。
このような些細な夫婦げんかとは異なり、夫が一方的に自分の意見を通そうとし、妻がそれに従わないと大きな不満を持ち、強い態度をとる。といったケースがあります。
日常的にこのような事が繰り返されると、徐々に妻は夫を怒らせまいと委縮してしまい、どんどん精神的に追い込まれてしまいます。
このようなケースは間違いなく、夫によるDVです。
1.DVとは一体何か。夫婦げんかとは何が違うのか
DVは正確にはDomestic Violence(ドメスティック・バイオレンス)といいます。
Domesticというのは「家庭的・家庭内の」という意味があり、Violemceには「暴力・乱暴」という意味があります。つまり、家庭内暴力のことをDomestic Violence、つまりDVです。
内閣府男女共同参画局によると、DVには明確な定義はないものの、日本においては「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味で使われています。
特定の異性によって、一方的に著しく人権を侵害し、重大な被害を受ける危険性がある行為で、本来平等であるべきパートナーとしての関係性を大きく否定し損なう許しがたい行為です。
夫婦げんかとの大きな違いは、一方的であることや、著しい人権侵害、重大な被害を予測できる点です。
もちろん、最初は些細な夫婦げんかが発端で、DVになってしまうこともあります。
以前、DVは夫から妻に対して行われるものというイメージがありましたが、今は妻が夫に対して行うDVも増えてきています。
度重なるDVのため、心や体に深い傷を負ってしまうことも多く、大きな問題となっていますが、今回は夫から妻に対して行われるDVにスポットを当てました。
2.4人のうち1人の女性はDV夫の被害者
内閣府男女共同参画局が平成26年12月に行った「男女間における暴力に関する調査」には、衝撃的な内容が書かれています。
全国20歳以上の男女5,000人に対して行われたこの調査によると、配偶者のいる女性のうち、4人に1人は配偶者から暴力を受けた経験があると答えています。
アンケートでは、1,401人の女性回答者の中で、無回答だった人が4.2%いましたが、まったく被害を受けたことがないと答えた人は72.1%ですが、残り25.7%の人は何かしらかの被害を受けた経験があると答えています。
ちなみに、1,272人の男性回答者の場合には、無回答が2.9%、まったく被害を受けたことがないと答えた人は80.5%で、残り16.6%が何かしらかの被害を受けた経験があると答えています。
男女共の合計で見てみると、5人に1人は何かしらかのDV被害を受けた経験を持つという結果となりました。
3.10人に1人は何度もDV被害を受けている
DV被害といっても、1、2度あったという回答も多く、重篤な被害を受けずに済んだ人も多くいますが、中には何度もDV被害を受けたという回答をした人もいます。
女性の場合は9.7%、男性は3.5%が、DV被害を受けた人の中でも、何度もDV被害を受けたという回答をしたそうです。
女性に限れば、10人に1人が何度もDV被害を受けているということになり、非常に衝撃的な結果となっています。
DVは決して珍しいことではなく、ごく身近にあるものというとが分かってきます。
2.5つあるDVの種類。その具体的な内容とは?
私も旦那からDVを受ける可能性があるってことね。気をつけなきゃ!
モラハラなんかも、DVって言われてたような・・・。
実はDVには種類があるんだ。
あなたは今、夫からこのような事をされたり、言われたりしていませんか?
- 殴ったり蹴ったりといった直接的に身体に暴力を振るわれる
- 役立たずや金食いムシなど心を傷つける言葉を投げつけられる
- 拒否をしているのに無理に性生活を強いられる
- 専業主婦なのに生活費を渡してもらえない
- 極端な束縛や友人との付き合いをすべて辞めさせられた
このような行為は、DVとなります。たんなる夫婦げんかとの違いは、一方的に夫からあなたが受けている身体的・精神的暴力であるという点です。
DVは大きく分けると5つに分類できます。先ほど挙げた5つの項目は、上から順に次のように分類されます。
1.身体的DV
2.精神的DV
3.性的DV
4.経済的DV
5.社会的DV
まずこの5つのDVについて、詳しくご紹介します。
1.身体的DV
直接的に身体に与えられる暴力によるDVが、身体的DVにあたります。
このほかにも、物を殴りつけてわざと大きな音を立てたりして、あなたを威嚇する行為も、やはり身体的DVに分類されます。
- 殴りつける
- 蹴りつける
- 物を投げつける
- 物を使い殴る
- 首を絞める
- 髪を引っ張る
- 刃物を突き付けてくる
身体的DVは生命を脅かされるような行為も多く、DVの中でも最も意識しやすいものといえます。
夫婦げんかで思わずひっぱたかれたりするのとは異なり、多くのケースでDVによる暴力はエスカレートしていく傾向があります。
2.精神的DV
あなたの性や人格、さらに社会的な地位などを言葉によって否定したり、あなたを侮辱するような行為を精神的DVといいます。
モラルハラスメント(モラハラ)とも言われています。
- 殴りつけるふりをする
- 大きな声で罵倒する
- 大きな物音を立て脅す
- 人を馬鹿にした言葉を言う
- 命令系で物を言う
- 徹底的な侮辱をおこなう
- 理由もなくずっと怒っている
精神的にあなたを追い詰める行為がこの精神的DVの特徴となります。
たとえばあなたが専業主婦の場合に、「働きもしない金食いムシ」と言ったり、「働くこともできない役立たず」といった言葉を言うのは、あなたの社会的立場を侮辱した言葉と言えます。
・まずい料理しか作れない能無し
・俺が拾ってやらなかったら今頃野垂れ死にしている
・女としての魅力が一つもない
・俺が働いた金で生きてんだから言うこと聞くのが当たり前だろう
あなたの能力や人格を否定し、自分があなたの上に立つものとして徹底的な否定を行うような言動は、精神的DVの特徴です。
繰り返しこのような暴言を受け続けると、あなた自身の心がやんでしまいますし、自信が喪失されてしまう危険性があります。
3.性的DV
夫婦といえども、一方的に性生活を強要することは避けるべきです。
ですが、あなたが拒否しているのにもかかわらず、夫が性生活を強要したり、AVを見せたりする行為は、性的DVです。
- 体調が悪いのに無理やり性行為を強要する
- 見たくないAV動画を見せられる
- 避妊を求めているのに避妊せずsexをおこなう
- 子どもを望んだのに無理やり中絶を強要された
性生活は、男性と女性がともに合意の上行うべき行為です。
互いを尊重し、愛情をもって行うべきものですが、どちらかが一方的に強要することは、相手の人格を否定し、時に恐怖を与える行為です。
夫婦間でもレイプは存在します。
夫婦だから性生活を送るのは当たり前では決してありません。
もし望まない性生活を強要されている、望んでいた子どもを理由もなく中絶しろと言われたり、堕胎につながる行為を行われた場合、性的DVです。
4.経済的DV
現在の日本では、同年齢の男女の場合、男性の方が女性よりも収入が多いケースが圧倒的に多く、専業主婦として家庭を守っている女性も、専業主夫として家庭をも守る男性に比べ多くなっています。
経済的には、男性よりも女性の方が弱い立場になることが多いですよね。そのため、家庭においても夫が主に生活費を稼いでいる世帯が多くなっています。
- 生活費を渡さない
- 無駄遣いを指摘してくる
- 妻が自由に使えるお金を一切渡さない
- 必要最低限度の生活費すら渡さない
このように金銭的に妻を追い詰める行為を経済的DVといいます。
経済活動を極端に制限されることは、日常生活の質を落とし、大人の女性としてのあなたの尊厳を大きく損なわせる行為です。
・もともと浪費家でお金を持っていたらすべて使ってしまう
・買い物中毒などが原因で金銭を持つことを制限する必要がある
このような理由がないのにかかわらず、経済的に追い詰めるような行為は、経済的DVです。
5.社会的DV
社会とのつながりは、人が人として生きていくためには重要です。
人付き合いは時として煩わしさを感じますが、まったく社会とのつながりを断ち、人付き合いをしないことは一人の人間として避けるべきですよね。
ですが、自分以外の人と関わり合いを持つことや、合うことを禁じるような行為は、社会的DVといわれます。
- 大切にしていたものを無断で捨てられる
- 自宅にくる郵便物や配達物、電話など細かくチェックする
- 人付き合いを極端に制限する
- 外出することを禁じる
- 友達や家族などと連絡を取ることを禁じる
- 実家に帰らせない
このような行為は、あなたの社会性を否定し、社会生活を禁ずる行為にあたり、社会的DVとなります。
まわりから情報が入らないように極端に制限し、あたかも自分が言っていることだけが正しいと相手に思わせようとする独裁的な考えから、このような行動をとるケースがみられます。
まるで某独裁国家の元首のような振る舞いは、社会的DVです。
3.DV夫には特徴がある。これがDV夫の特徴
お友達が、「旦那が暴力をふるうのは、私が悪いからなのよ」って言ってたんだけど、私から見てそうは思えないのよ。
本当は悪くないのに、旦那に力でねじ伏せられることで、自分が悪いんだって思いこんでしまうんだ。
じゃあ旦那が悪いのに、お友達はずっと自分を責めてて、しかもDVされてることに気づいていないってこと?
次は、DV夫の特徴を見てみよう。
DVの種類についてご紹介しましたが、自分はDVを受けているわけではない。夫がこのような行動に出るのは、自分にも悪いところがあるからだと、あなたは思っていませんか?
あなたに悪いところがなくても、ある特徴を持つ男性は、誰かを支配したい、服従させたいという思いから、DVを行ってしまう可能性もあります。
そこで、あなたの夫がDV夫の特徴を持っていないかチェックしてみましょう。
- 人一倍寂しがり屋で独占欲が強い
- 自分が一番正しいと考え、他者を見下す傾向がある
- 他者の悪い部分を徹底的に叩く
- 自分が悪いことを認めず、逆切れする
- まわりの意見を取り入れずすべてを管理したがる
- 怒った時に物にあたる傾向がある
- 自分が暴力を振るったことを否定する
- 子どものころは”育てやすい子”だった
- 実家がどちらかといえば亭主関白ですぐに義母を責める義父がいる
DV夫の特徴はこのほかにも沢山ありますが、今回は9つの特徴を詳しくご紹介します。
1.人一倍寂しがり屋で独占欲が強い
DV夫には寂しがり屋が多く、常に捨てられてしまうのではないかという危機感を持つ人がいます。
もし自分が弱く、男性として頼りない存在だったら、妻から捨てられてしまい一人ぼっちになってしまうかもしれない。
このような考えを持つと、このタイプの人は、なら捨てられないためには強い男であればよいと考えてしまうケースがあります。
強い男とはどのような男なのかと考えた時、このタイプの人は相手を服従させることで自分を優位に見せればよいという発想を持ちます。
そのため、あなたに対して暴力を振るって服従させようとしたり、絶対的優位に見せるために、威圧的な物の言い方、脅すような言動を繰り返します。
独占欲も強いため、あなたが他の人と話をしたりすることを嫌います。
もしあなたが楽しそうに自分以外の人と話しをしていたら、そちらにあなたが行ってしまい、自分が捨てられてしまうかもしれないと考えます。
その結果、あなたの交友関係を否定したり、極端な束縛をおこなう。といった事が起こります。
友達の話をしたときに、極端に嫌な顔をしたり、不安げな表情を浮かべるような人は、この寂しがり屋で
独占欲が強いタイプのDV夫かもしれません。
2.自分が一番正しいと考え、他者を見下す傾向がある
一つの出来事は、見る方向や見方によってさまざまな意見が出てきます。多様な視点を持つことで視野が広がり、柔軟な考え方を手に入れられます。
ですが、自分が一番正しく、それ以外の意見を持つ人は低俗であるといった考えを持つ人もいます。
どんなに近しい間柄でも、物の見方は異なります。ですが、DV夫はあなたが自分以外の意見を正しいと考えることを嫌い、そのような考えを持つあなたを見下します。
女性と男性とでは、どうしても異なる意見を持つことがありますが、それを否定し自分と同じ考えを持たないあなたを徹底的に見下してきます。
自分の意見に従わせるために、あなたにたいしてさまざまな対策を施し始めます。
言葉で言うだけでは言うことを聞いてくれない、意見に従わないと、徐々に暴力を振るうようになったり、あなたを極端に束縛したりします。あなたを従わせるために、なりふり構わなくなっていきます。
自分が選んだ相手が低俗(夫の中では)であることを嫌い、あなたを正しい自分の意見に従わせようという思いが、DVとなって現れます。
3.他者の悪い部分を徹底的に叩く
良いものに対してはほめたたえるものの、悪いことに対しては徹底的な制裁を与えないと気が済まないという人がいます。
小さな子供にはこの傾向があり、例えば信号無視をした人に対して、信号無視はいけないと徹底的に言い続けたりすることがありますよね。
大人になれば、確かに信号無視はいけないことだけど、何かしら事情があったのだろう。自分はあのようなことはしない。といった冷静な判断をしていけます。
信号無視によって重大な事故さえ起きなければ、大きな問題として取り上げることはあまりありあませんよね?
ですが、信号無視は悪であると、怒鳴り散らしたり、中にはSNS上にあげて晒す。といった行為をおこなう人がいます。
悪いものは確かに悪くても、そこまで徹底的に叩く必要はないといえます。
ですが、このような傾向がある人は、あなたの行動や考えに一つでも悪い部分を見つけると、徹底的に指摘をして制裁を与えようとします。
生活を送っていれば、多少のルール違反をすることも、ほんの少し間違えたことなどもしてしまいますよね。ですが、このタイプの人はそれを許せません。徹底的に叩き、反省するまで追求し続けます。
何かしらの罰を与えることで、二度と同じことを繰り返さないように矯正させるケースもあります。
はじめは口頭での注意程度だったものが、怒声での叱責、暴力を伴った暴言。罰として外出を禁じたり、極端な束縛などのDV行為にエスカレートしていきます。
4.自分が悪いことを認めず、逆切れする
もともと違う環境で暮らしてきた男女が生活を共にするようになると、さまざまなルールが自然とできていきますよね。
例えば、汚れものは自分で洗濯場にもっていく、食べた食器は自分で片づけるなど、毎日ごく自然に行うようなルールがあります。
ですが、時折そのルールを破ってしまうことはあります。
「ご飯食べ終わったら食器くらい片付けてよ」
ルールを破られればあなたに負担がかかるため、文句の一つも言いたくなりますよね。この時に「あ、悪い。忘れてた」といったように自分の悪かった部分を認め、素直に謝ってくれれば何も問題はありません。
ですが、
「はぁ?なんだその言い方は。お前が片付ければいいだろう!」と自分の悪い部分を認めず、逆にまるであなたが悪いように逆ギレするタイプの人がいます。
このような人は、自分だけが良ければそれでよいと考える傾向もあります。
つまり、あなたや子どもなどの家族の事よりも、自分を優先する、優先してくれないと逆切れしてしまい、暴力に発展していく危険性が高い人物です。
5.まわりの意見を取り入れずすべてを管理したがる
リーダー気質を持つ人の中には、まわりの人の意見を取り入れながらまとめ、集団としての意思決定をスムーズに行える人と、自分の意見をとにかく聞き入れさせて、それを集団の意見にしてしまう人がいます。
どちらもリーダーとして集団を率いる気質を持っていますが、前者が周りから慕われるのに対し、後者は慕われるか、嫌われるかかなり極端に意見が分かれることになります。
家庭においても、例えば夕食を外食で済ませようとした時、子どもはハンバーグが食べたい。妻はパスタがいい、夫は和食を食べたいといった場合、3者の意見を調整してファミリーレストランに行く。という選択肢があります。
「俺が和食がいいんだから和食屋に行くんだ」とまわりの意見を取り入れることなく、勝手に行く店を決めてしまう夫ときおりいます。
それでも、和食やさんで和風ハンバーグを食べられるかもしれませんし、パスタはなくてもうどんなどの麺類があるかもしれませんよね。
ところが、DV夫は「俺はこの和定食、おまえはこのメニュー、子どもはこれ」と家族の意見も聞かずに勝手に注文を決めてしまいます。
もしそれに反論して「私は別のメニューを食べたい」など言おうものなら・・・
・お前に決定権はない
・俺の意見を聞け
・気に入らないなら食べるな
と罵倒したり、いう事を聞かせるために脅す。といったことを行います。
自分の意見が絶対であり、周りの意見を聞くことはなく、すべてを自分の管理下に置こうとするため、結果的にあなたの意思や意見をすべて否定するといった事が起こります。
そして自分が考えている正しい意見に納得するまで、酷い言葉を投げつけたり、時に暴力を持って服従させようとします。
毎日否定され続けられてしまえばあなたは次第に自分の意見を持てない状態に陥ってしまいますよね。
罵倒されることも、暴力を振るわれることも嫌なことですから、できるだけ自分を押し殺して、怖い思いをしないようにしようとしてしまうかもしれません。
もしかしたら今、あなたはこのような状態になってしまっているかもしれません。
「だって、私の意見は間違えているからしょうがないのよ」・・・DV夫はあなたから考えることを奪い、服従を強いているのかもしれません。
6.怒った時に物にあたる傾向がある
普段は優しいのに、怒り出すと物に八つ当たりする傾向がある人もいます。
実はとても気が小さい人で、自分で実際に言葉で意見を言ったり、人に対して暴力を振るう勇気はないものの、相手を威嚇するために、物を壊したり投げつけたりすることで、発散させようとすることがあります。
実際に物を壊すと、人は想像以上にすっきりしますが、最初は小さなものを壊すだけで済んでいたものが、徐々に大きなもの、高価なものを壊さないと気持ちが落ち着かなくなるなど、エスカレートする傾向があります。
このタイプの夫は、人に危害を与えていないのだから、DVではないと思われがちですが、物を壊すことで相手を威嚇するということを頻繁に繰り返し、徐々にエスカレートさせていきます。
最終的に、物ではなく人に対しての暴力に発展する危険性が高くなります。
夫は物を壊すけど、私に暴力を振るうことがない。そう思っていても、時間の問題かもしれません。
もしあなたに子どもがいて、その子どもが幼い場合、気が小さな夫は、抵抗してこない、抵抗しても自分の方がはるかに力で勝る子どもをターゲットにする危険もあります。
7.自分が暴力を振るったことを否定する
ちょっとした喧嘩をしたときに、思わずひっぱたいてしまった。相手に手を上げてしまった。このような経験を持つ方もいますよね。
ですが、一瞬で我に返って、ひっぱたいてしまったことや手を挙げたことを反省したり、あやまったりする方がほとんどです。
ですが、自分はひっぱたいていない。叩いていない。叩いたとしても、それは相手が悪いから、悪いことを教えるために行ったことだ。と暴力を認めなかったり、開き直ってしまうタイプの人がいます。
はじめはひっぱたく程度でも、徐々にこのタイプの人は暴力をエスカレートしていきます。
そして、多くのケースで「自分が悪いのではなく、相手が悪からそれを教えるためにやった」という言い訳をします。暴力ではなく、教えるための手段だというのです。
自分は悪くないと思っているため、このタイプの人は相手が分かってくれないから、分からせるためにより大きな暴力を振るうようになっていきます。
そして、暴力を振るわれた側も、自分が悪いから相手が叩くだけだから。と、なぜか相手を庇う傾向がみられます。
悪いところがある、直してもらいたいところがあるなら、話をすればいいだけです。
暴力で従わせようとするのは、明らかなDV行為で、このような考えを普通だと思っている夫は、まぎれもなくDV夫です。
8.子どものころは”育てやすい子”だった
DV夫の親に、夫が子どものころどのようなタイプだったのか、という事を聞くと「大きな問題もなく育てやすい子だった」と答える人は多いそうです。
子供は成長過程で親を困らせ、育てにくいと感じさせる時期が必ずあります。
ですが、そのようなことがなく、親にとって育てやすい子だった場合、子ども時代に大きな抑圧を受けていた可能性が出てきます。
自分がやってみたいと思っていたことを親によって制限され、表面上は言うことを聞く”よい子”を装っていただけで、心の中ではやってみたいことや自分の想いなどが圧縮された状態で溜まり込んでいた可能性があります。
家庭を持ち、親の管理下から抜け出したとたんに、この抑圧から解放されます。
悪いことや危険なことも、子どものころに経験をして、はじめて実体験として悪いことや危険なことは身をもって知ることもあります。
残念ながらこのタイプのDV夫は実体験として子どものころに悪いことも危険なこともしてこなかったため、あなたに対するDVが、悪いことであると分からない可能性が出てきます。
大人から見ていい子は、いびつな成長をしてしまった可能性もあります。
自分はいい子だから、自分がやることは間違っていない。自分のようにいい子に妻や子どもがなるように、ちゃんと管理してあげないといけない。
そうして今度は自分が抑圧をする側に立ち、あなたがやりたいこと、子どもがやりたいことを押さえつけ、自分が想像するいい人やいい子の型にはめようとします。
そして、型からはみ出す部分に対し激しい抑圧を掛けます。
もちろん、すべての育てやすかった子がこのようなタイプになるわけではありませんが、抑圧された末の「いい子」にはこのような傾向がみられます。
9.実家がどちらかといえば亭主関白ですぐに義母を責める義父がいる
子どもにとって、最初の社会との関わり合いは、家庭です。家庭の父親と母親の関係性をよく見ています。
子どもの様子を見ていると、なんとなくその家庭の様子が感じ取れるのは、このためですよね。
子どもは自分の両親をモデルとして、自分にとって理想とする家庭を思い浮かべ成長していきます。
夫の実家が、義父が非常に亭主関白の傾向が強く、様々な点で義母を攻め立てるような家庭だった場合、「同じように妻を責めれば自分の思い通りになる」と考えるか、「お母さんがかわいそうだから、自分はああならない」と考えるかにより、夫が自分の家庭でどのようにふるまうようになるかは変わります。
もし前者のような考え方を持っていれば、夫はあなたに対して、義父が義母に対して行っていたような態度で接してきます。つまり、自分のいう事を聞くのが当たり前だという態度で、あなたに接することになります。
そのとき、あなたが夫の意見を聞かなかない場合、力でねじ伏せようとして暴力を振ることになる可能性がでてきます。
10.夫の心は子どものまま。体だけ大きくなった状態の可能性がある
9つの特徴をご紹介しましたが、どうでしょうか?あなたの夫に当てはまるような特徴がありましたか?
9つの特徴は、実はよく考えると2歳から3歳くらいの幼い子どもの感情ととてもよく似ています。
世間知らずで、自分の意見をどうしても受け入れてもらいたいと駄々をこねている子どもです。
DV夫は、体だけは大きくなったものの、精神的には小さな子どものまま、成長を止めてしまったような状態かもしれません。
小さい子どもでも言うことを聞いてくれないと体いっぱいを使い駄々をこねます。
ですが、力はまだまだないので、大人であればおとなしくさせることもできますし、いい諭して子どもに理解を求めることもできます。
ですが、DV夫は体が大きい状態で体いっぱい駄々をこねているため、あなたは手を付けることもできず、おとなしくさせることもできません。いい諭して聞いてくれるほど柔軟な思考もすでにない状態です。
駄々をこねる子どもにたいし、ちょっと時間を与え気づかせることがあるように、駄々をこねる夫から離れ、距離を置くことも時には必要ではないでしょうか。
4.DV夫への対策。これ以上あなたは辛い思いをする必要はない
前に遊びに行った時、私が来てることに気づいてなくて、いきなり部屋に入ってきてお友達に物を投げたのよ!
リリ子さんからすれば、そんな旦那さんからは、早く逃げてほしいものだよね。
なにか本人ができる、具体的な対策はないのかしら?
DVは放置すると徐々にエスカレートする傾向があり、あなたは最悪の場合、生命や身体に重篤な症状を与えられてしまう寸前にいる可能性もあります。
自分がDV夫であることを自覚している夫は少なく、あなたが自分自身でDV夫から逃げ出し、あなたは自分を守ることが必要です。
そして、自分を守ることで、あなたは今の辛い状況から逃げ出し、幸せな未来をつかみ取っていく必要があります。
すでにたくさん怖い思いをして、辛い思いをしてきましたよね。これ以上あなたは辛い思いをする必要はありません。
ただ、単純に逃げるといっても、その場から逃げ出すだけではなく、あなた自身が行える対策を講じ、あなたは幸せな未来を手に入れる必要があります。
そのためにできることを考えましょう。
- 証拠を集めておく
- 別居をする
- 弁護士に依頼し代理交渉をしてもらう
- 調停をおこなう
- 相談をする
今、あなたができるこの5つの事について、詳しくご説明します。
1.証拠を集めておく
あなたはDV夫からDV被害を受けた被害者です。
この先幸せを手に入れるために、DV加害者である夫に対し、離婚を迫ったり、慰謝料を請求する権利があります。
そのためには、証拠が必要になります。
すんなりDV夫が離婚や慰謝料の支払いに納得してくれないときには、調停や裁判で争う必要が出てくることもありますが、証拠さえちゃんとあれば、あなたに有利な条件で離婚をしたり、慰謝料の支払い命令を出してもらったりすることが可能です。
証拠とはいったいどのようなものなのかをご紹介します。
- DV被害を記録したもの
- DVによってできた怪我の状態が分かる写真
- DVによる身体的な怪我や、心の傷などの治療の通院したときの診断書
- 警察や自治体担当窓口への相談実績
- 暴言や暴力の様子が分かる録音テープやメールなどの記録
DV被害を記録した物には、新聞記事なども併せてノートに貼付け、いつの事かがよく分かるように工夫をすることもおすすめです。
DV夫はDVを行っているときと、行っていない時のギャップが激しい人も多くいます。
普段の様子なども記録しておけば、単に夫のDVだけを記録した物ではなく、日常の様子を日々記録しているものとして信頼度が高くなります。
新聞をとっていない場合には、時事ネタ(野球の試合結果やサッカーの勝敗などでも可)などを一緒に書き入れれば、本当にその時にDVがあった事が分かりやすくなります。
あなたがいつ、どのようなDVを受けたのかが分かりやすいようにしておくことが必要です。
改ざんや不正を疑われないために、手書きが理想ですし、写真もフィルムで撮影したものの方が信頼度が高くなります。
2.別居をする
今一緒に暮らしている場合には、まずDV夫から逃げるために、別居をすることも念頭に置きましょう。
夫婦は特別な事情がない限り、同居をして一緒に暮らす義務がありますが、DV被害を受けている場合は、特別な事情にあたり、一緒に暮らす義務を果たす必要はありません。
義務を怠ったとして、DV夫から「悪意の遺棄」に当たるとして訴えられる可能性はありませんし、仮に訴えられてもあなたに非があると言われません。
常に監視されている、家を出ることを許されていないといった場合も、夫がいない間にこっそりと出て行き、まずは逃げ出しましょう。
そして、警察や自治体にあるDV被害からあなたを守ってくれる「配偶者暴力相談支援センター」に駆け込みましょう。
ある程度自由に外出ができるのであれば、外出の度に少しずつ、別居の準備を進めていきます。
・自分名義の通帳
・日常生活を送るために必要な日用生活品
・持ち出し可能な私物
このようなものを持ち出し、さらに仕事なども見つけておきます。
別居後の生活を考えて準備をしておけば、別居後落ち着いた状態で、離婚の手続きを行ったり、慰謝料請求の準備を行ったりできます。
3.弁護士に依頼し代理交渉をしてもらう
DV夫と顔を合わせることが怖い、今自分がいる場所を知られてしまうのではないかという不安があるという場合、弁護士に依頼をして、離婚交渉から慰謝料の支払い請求などを代理して行って貰えます。
費用は掛かりますが、あなたは直接夫に合うことなく、全ての手続きが可能になります。
実際に弁護士が動くことで、DV夫は事の重大さを知り、スムーズに交渉が進むことも多くなります。
4.調停をおこなう
別居後離婚を検討するとき、DV夫と話し合いを持ってもなかなか離婚に応じて貰えない、慰謝料を支払ってもらえないという場合には、離婚調停を申し立てることも対策の一つとして効果的です。
調停は、基本的には申立人であるあなたと、相手方となるDV夫とが顔を合わせることなく、話し合いを進めていけます。裁判所にDV被害にあっているため、夫と同席することは難しいということを伝えれば、最大限配慮をしてくれます。
弁護士に依頼をして代理交渉をするのに比べると、費用負担は非常に少ないメリットがありますが、時間がかかるというデメリットもあります。
調停は基本として夫婦の話し合いの場ですが、調停委員を間に挟み、顔を合わせずに結論を見出していき、調停委員が落としどころを見つけてくれます。
DVの証拠をしっかりと開示し、あなたのせいでこのような状況に陥ったわけではないことをしっかりと伝えれば、あなたに悪い結果にはなりません。
調停についてより詳しいことは、こちらの記事でご紹介していますので参考にしてください。
5.相談をする
DV被害を受けたら、すぐに警察や配偶者暴力相談支援センターなどに相談をすることは大切です。
相談をすることでは、DV被害の証拠となります。
ですが、実際にはDV被害を誰にも相談できず、DV被害の負のサイクルに陥ってしまう人は少なくありません。そもそもDV被害の相談を、どこにすればよいのか分からないという人も多いですよね。
平成27年3月の内閣府男女共同参画局が行った「男女間における暴力に関する調査報告書」では、DV被害にあった女性の約4割はどこにも相談をしていないことが分かっています。
男性にいたっては約8割がどこにも相談をしていません。
多くの人が、相談をする場所が分からない、相談をする場所が分かっても、相談をしていないことになります。
DV被害の相談を受け付けている窓口は複数あります。
勇気をもって、一歩踏み出し、未来のあなたのためにできることをしてみませんか?
- 配偶者暴力相談支援センター
- 福祉事務所
- 警察
- 弁護士
このような相談場所があります。
1)配偶者暴力相談支援センター
配偶者からの暴力の防止や、被害者の保護を図るため都道府県が設置している婦人相談所や、女性センター、福祉事務所などに設置されている公的な機関です。
平成28年度には、106,367人の人が、配偶者暴力相談センターを利用し、そのうち586件では、緊急時安全の確保といって、一時的に避難ができる施設を確保してもらい、避難できています。
参考・参照:http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/data/pdf/2016soudan.pdf)
あなたの身を守るための措置もちゃんと講じて貰えます。
配偶者暴力相談支援センターでは、
・相談や相談機関の紹介
・カウンセリング
・被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保および一時保護
・自立して生活することを促進するための情報提供その他援助
・被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他援助
・保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助
このようなことを行ってくれます。DV被害にあったときに、まず頼りたい公的機関となっています。
2)福祉事務所
別居後に暮らす場所を探したい。当面の生活が困るため、生活資金の援助を受けたいといった場合にサポートを受けられる、自治体が設置している機関です。
子どもがいて、離婚後子どもと暮らすことも考えている場合には、母子生活支援施設(子育て支援と、母子での生活を支援するための施設)に入所したいといった場合も、福祉事務所に相談できます。
3)警察
警察は民事不介入と言って、単なる夫婦げんかでは仲裁などをしてくれませんが、DVの場合は別です。
DVにより生命の危機を感じるといった場合は、単なる夫婦げんかという範疇ではなく、暴行罪や傷害罪といった刑法で裁ける刑事事件です。
緊急性がある場合は、110番通報をためらう必要はありません。
交番に駆け込む、警察署に駆け込むことも大切です。
暴行罪や傷害罪に当てはまらないと感じる場合はがない場合は、「#9910」に相談をすることもできます。
この番号は、警察相談専用電話といって、日本全国どこからでも、地域を管轄する警察本部などに設置されている、相談窓口につながります。
・ストーカー被害
・DV
・悪質商法
といった平常な生活を送る時に不安を感じることや悩み事などを相談できる窓口です。
専門の相談員が対応してくれますし、場合によっては専門の相談機関を紹介してくれるため、頼りになる窓口の一つです。
参考・参照:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.html)
4)弁護士
DVを理由として離婚も考えている場合には、弁護士に相談をしてみることもおすすめです。今後離婚や慰謝料請求にあたり、良き理解者となりあなたの相談に乗ってくれます。
DV夫があなたや、あなたの子ども、親族などに近づけないよう、DV防止法に基づく保護命令を地方裁判所に申し立てるための相談にものってくれます。
*保護命令について詳しく知りたいという方は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。
離婚問題に詳しい弁護士の中には、無料相談を受け付けているところもあります。このような無料相談を積極的に活用してみてください。
5.夫がかわいそう・・・DV被害女性にありがちな間違い
そう思ってくれたらいいんだけど、DV被害に遭っている人に多くある考え方として、「夫が可哀そう」って気持ちがあるんだ・・・。
そのあたりの気持ちを整理してみよう。
DV夫を持つ妻の中には、今とてもつらい状況にいるのに、逃げるという選択肢を持たない人がいます。
いままでも何度か参考資料としてご紹介している、内閣府男女共同参画局「男女間における暴力に関する調査報告書」の中では、このような調査結果があります。
配偶者から被害を受けた時、別れたいと思ったか、実際に分かれたかという調査の回答です。
332人の女性の回答の中身がこちらです。
相手と別れた | 10.8% |
別れたい(別れよう)と思ったが、別れなかった | 45.8% |
別れたい(別れよう)とは思わなかった | 36.4% |
無回答 | 6.9% |
DV被害にあっていても、別れなかった人が80%以上いることが分かります。36.4%は、DV被害にあっていても、別れようとも思っていないということも分かります。
同じ調査では、結婚していない交際中の方のケースの調査結果もありますが、交際中で交際相手から被害を受けた方の場合は、
相手と別れた | 57.8% |
別れたい(別れよう)と思ったが、別れなかった | 28.9% |
別れたい(別れよう)とは思わなかった | 13.3% |
このような数字になっており、結婚していることが相手と別れない何かしらの理由になっている可能性も見えてきます。
また別れなかったという回答がどちらも非常に多い点も気になりますよね。どうしてDV被害にあっているのに、逃げるという選択肢を選ばないのでしょうか?
そこには逃げたら夫がかわいそうと思っている妻の心理が働いているようです。
1.もしあなたが逃げたら・・・本当に夫はかわいそう?
DV夫を持つ妻の中には、もし私が夫から逃げてしまったら・・・と自分が逃げた後の夫にまで思いをはせる優しい女性が多くいます。
・家事が出来ず生活が成り立たないのでは?
・食事も満足に取れないのでは
・私がいなくなったことで健康を害してしまわないか
あなたに辛い思いをさせてきた夫だとしても、結婚するほど愛情をもち、一緒に暮らしてきた家族として、大切な存在です。
母性の強い女性は、自分が逃げてしまったら相手が困ることを憂い、困らせてしまうくらいなら逃げずに堪えた方が良いと考える人も多くいます。
また、DVをおこなうのは、実際には自分が何か悪いことをしており、それを分からせるために夫が行っている愛情の裏返しの行為。と思っている人もいます。愛情ある体罰と思っています。
ですが、それは本当でしょうか?
・
・
・
*かわいそうなのはあなたです。
DV夫にとってあなたはとても都合の良い存在になっています。
- 暴力を振るっても戻ってきてくれる
- なんでも自分の命令に従ってくれる
- 自尊心を満たしてくれる
つまり、DV夫にとっては、あなたは自分が好きなように暴力を振るえるちょうどよい存在です。
このような好都合な人間が、逃げずに自分のそばにいてくれるんです。これほど好都合な存在はいませんよね?
あなたの優しさをDV夫うまく利用しているにすぎません。本当にかわいそうなのは、あなたです。
あなたの優しい思いを裏切り続けているのはDV夫です。
また、優しさはただ相手の行為を許すことだけではありませんよね?
間違えていることはちゃんと間違えていると教えてあげることは、本当の意味での優しさの一つです。
どのような場合でも、暴力で人を虐げ、自分の思うようにコントロールしようとすることは、間違いです。
DV夫には、自己愛性パーソナリティ障害を抱えている人も多くいます。
この自己愛性パーソナリティ障害は自分を肯定し、自分を愛する能力が未成熟であるために、自己愛が満たされていない状態です。
参考・参照:http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2008/0315/174087.htm, https://h-navi.jp/column/article/35026371)
生まれ持った気質であったり、環境的要因といって、生まれ育った環境によって、自己愛が低く、なんとか自己愛を満たそうとして必要以上に自分を強く見せようとしている可能性もあります。
あなたがDV夫から逃げ出し、このような障害があなたにあるかもしれないから、病院で治療を受けて欲しいと訴え、DV夫が治療を受けてくれれば、夫はDVから脱却でき、成熟した自己愛を手に入れ、他者に対しても愛情を向けられる人間へと成長できる可能性もあります。
逃げることが、夫にとって成長につながる可能性もあります。
2.DV夫から逃げられない6つの理由
逃げ出したいと思っていても、どうしても逃げられないという考えを持っている人もいます。
別れたい(別れよう)と思ったのに別れなかった人が多いという点を見れば、DV夫から逃げられない理由を何かしら抱えている人が多いことが分かります。
- DV夫が怖い
- 暴力さえ振るわなければ夫はいい人
- 逃げたら夫は生きていけない
- 子どもには父親が必要
- 経済的に無理
- 本当は私が悪いから
逃げ出さない理由としてはこのような6つが代表的です。
1)DV夫が怖い
DV夫から一時的に逃げられたとしても、やはり夫が起こす次の行動が怖く逃げられないという人は多くいます。実際にDV夫から逃げた、という人の中にも、次のような恐怖を経験したり、感じたりした人は多くいます。
・逃げ出した後、夫の執拗なストーカー的行為が始まり、盗聴・盗撮などに発展した
・子どもの学校に行き、無理やり子どもを連れ去っていく
・避難していた場所を特定され、さらにひどいDVを受ける可能性がある
・逃げ出したことで逆上され殺されるかもしれない
・逃げ出したらその後何をされるか分からない
つまり、逃げ出した後の事を考えると、とてもではないが大きな恐怖が待っていると思い、逃げる事すらできない精神状態に陥っている状態です。
さらなる恐怖を感じるくらいなら、今の状態の方がマシと考える人も多くいます。
恐怖も、人の心を麻痺させてしまうことがあります。
例えば、ジェットコースターに初めて乗った時には、非常に怖い経験をしますが、同じジェットコースターに乗り続ければやがて馴れてしまいます。
そして、より刺激が強く怖いジェットコースターでなければ、怖いと感じられなくなります。
史上最強のジェットコースターに乗っているのに、恐怖感も感じられないくらい、麻痺してしまう危険性があります。
2)暴力さえ振るわなければ夫はいい人
普段は優しい言葉も多く、誕生日などにはプレゼントを送ってくれたり、子どもにも愛情深く接してくれる。という人が、何かの拍子に切れてしまいDVを行うというケースもあります。
暴力さえ振るわなければ、普段の夫はとてもいい人なので、DVの間だけ我慢していれば問題がない。という人もいます。
確かに、突発的にカッとなってしまうことは誰だってあります。ですがDVと言われるほどの暴力を振るうことはどこかしら異常な状態といえます。
実は、このようなケースは後ほどご紹介するDVの負の連鎖が起こっている可能性もあるので、注意が必要です。
3)逃げたら夫は生きていけない
先ほどもご説明しましたが、あなたは優しく、逃げ出した先の夫の暮らしぶりまで心配ができる人です。
ですが、夫の方はどうでしょうか?あなたがDVに悩んでいるという今の状況すら、心配できない人です。
あなたの心配を何もしてくれない相手に、あなたはまだ起こってもいないことの心配をしてしまっています。
あなたは、もっとあなた自身を心配していいんですよ。
4)子どもには父親が必要
子どもがいる場合、DV夫から子どもを連れて逃げだし、離婚に至った場合、子どもは片親となり父親がいない状態になる可能性があります。
確かに子どもの成長には、両親が揃っていることは大切な要素の一つですが、片親でも立派に成長している人は沢山います。
また、夫がDVを行っている姿を子どもが見て成長することは、かえって子どもの精神的な成長にマイナスに働くこともあります。
こちらについてはさらに詳しく、後程ご説明します。
5)経済的に無理
専業主婦などで、今働いてないためにDV夫の元から経済的に逃げ出せないという方も多くいます。共働きでも、収入が低くどうしても生活を維持することが難しいためにDV夫から逃げ出せないという人もいます。
DV被害によって夫から逃れ、新たな生活を始めたくても資金がない、経済力がない場合には、公的な経済支援も受けられます。
- 生活資金の貸し付け
- 各種手当
- 生活保護
あなたの状態にあった支援策が用意されています。
配偶者暴力相談支援センターなどに相談をすることで、あなたにとってベストな支援はどのようなものなのかを説明してもらえます。
今の生活水準を保つことは難しいかもしれません。
ですが、今大切なのはあなたがDVから逃れ、新たに自立して生活をしていく勇気を持ち、一歩踏み出すことです。
そのために必要な経済的な支援は用意されています。
・ハローワークの就職支援制度
・職業訓練制度
このように経済的な自立のために必要な就職支援も各種あります。
これらを活用して、経済的に自立する道を見つけましょう。
6)本当は私が悪いから
DVは最初から激しい暴力に発展することよりも、ほんの些細なことが徐々にエスカレートしていきます。
もしかしたら、確かにあなたに最初のころは些細な非があったかもしれません。DV夫も、最初は軽く苦言を呈するくらいだったかもしれません。
ですが、その些細なことが徐々にエスカレートしていき、苦言だったものが暴言になり、小さな暴力が大きな暴力へと発展していくのがDVです。
・お前が悪いから
・お前が分かるように暴力を振るっている
・お前が改善すれば問題ない
このような事を言われ暴力や暴言を浴び続ければ、あなた自身の感覚がマヒしてしまい「本当は私が悪いから夫は暴力を振るう」と思ってしまっている可能性があります。
中には、できない自分を叱咤激励するためにあえて夫は暴力を振るっている。
自分の事を愛しているから暴力を振るうことで教えてくれている。
・・・とまで思ってしまう人もいます。あなたはどうですか?
暴力は何の解決にもならず、愛情を示すものではありません。
今まで、暴力の結果優しい気持ちがあふれ、愛情深い生活を送れるようになったケースはあるでしょうか?
3.子どもがいるなら、子どものためにも逃げるべき
DVは夫婦の問題と思う人も多いようですが、子どもがいる家庭にとっては、DVは子どもにも多くの影響を与える問題です。
子どもは、DV夫が振るう暴力に日々さらされて成長することになります。
パパがママに暴力を振るう、暴言を吐くといということを頻繁に目にするようになると、子どもの目には支配する人と、支配される人という構図を無意識のうちに感じます。
支配するには、暴力を振るえばよい。という間違えた認識を学習してしまうことになります。
・誰かを従わせるためには、暴力を使えばよい。
・力が強いものは力が弱いものを暴力で従わせられる。
このような学習をしてしまったら、子どもは将来どうなってしまうでしょうか。自分より弱い人に対し、優しい思いを持つのではなく、暴力で支配をしよう。という思考を持つようになる可能性が高くなりますよね。
人格形成において、DVが身近にあることは非常にマイナス要素となります。
DV夫の実家では、義父が義母に対してDVを行っていたという例も多いそうです。
DVは負の連鎖を生み出し、親から子へと受け継がれてしまいます。あなたの子どもがこの負の連鎖に巻き込まれてしまう危険性があります。
もともと性格が優しく、どちらかといえばおとなしい子どもは、弱い人間は強い人間に従って生きなければならないと学習してしまうケースも多くみられるそうです。
その結果、子ども自身が大人になった時にDV被害者になってしまうことも多いそうです。
DV夫にとって、あなたは力も弱く暴力で従わせられる存在ですが、子どもはさらにあなたよりも弱く、暴力で従わせられる存在ともなりえます。暴力の矛先が、あなただけではなく子どもにも向けられる危険性も出てきます。
実は、暴力で従わせられている母親が、自分よりも弱い存在である子どもに暴力を振るうようになるというケースもあります。
暴力を受け続けることで、あなた自身の感情がマヒしてしまい、日々の恐怖や辛い思いのはけ口に、子どもに当たってしまうというケースも出てきます。
少しずつ成長し、力強さをもってくる子どもでも、大人にはまだまだ敵いません。最悪の場合、子どもがかわいそうだから、子どもには父親が必要だからといって、逃げずにいたために、子どもの生命が失われてしまう危険性もあります。
子どもにとって必要なのは、暴力のない父親です。
あなたを愛し、子どもを愛し、家庭を愛してくれる父親です。
子どもがいるなら、子どものためにも、DV夫からは早く逃れるべきです。
6.普段はやさしい。DVの負のサイクルを断ち切ろう
それに、DV夫が普段は優しいこともあって、なかなか踏ん切りがつかないんだね。
じゃあ次は、優しくなるその瞬間も、DVの負のサイクルであることを説明するよ。
DVを受けている間は非常につらいものの、普段の夫はとてもやさしかったり、自分の事をちゃんと愛してくれている。
DV夫から逃げられない妻の多くは、このように思っています。あたなももしかしたら、同じように思っていませんか?
DVでひどく傷つけられた後、夫は我に返ったように自分をいたわり、心から反省してくれる。だから、本来の夫の姿は優しく思いやりがある人のはず。
・・・と思っているなら、それはDVの負のサイクルにはまっている可能性があります。
1.DV夫も定期的に優しくなる
今からご紹介する声は、DV被害者の方の声です。
普段はいろいろ気が付き手伝いなどもしてくれる優しい夫ですが、怒り出すとひどい言葉を言われ、徐々に手を出し、首を絞められました。
私が興奮していたので、それを鎮めるためだと言われ、確かに私も興奮して言い合いになっていたし、手を出されて怖かったので辞めてと暴れていたので仕方がなかったのかなと思いました。
気持ちが落ち着くとすぐに謝ってきて私もそれを許します。ですが、激怒する理由が、私が夫にストレスを与え、それが溜まり込むためといいます。このような事が定期的に繰り返されるのがとてもつらいです。
食事の支度が終わり、さすがにもうやめて欲しいと思って、何度も声を掛けましたがやめてくれなかったので一人でご飯を食べ始めたら、ものすごい剣幕で怒り出し、私に暴力を振るってきました。今までも口論になったり、物を投げつけてくることはありましたが、暴力は初めてです。
冷静になってから謝ってきましたが、今後エスカレートしそうで怖いです。
DV夫も普段は普通に生活をしています。
手伝いをしてくれる優しさや、暴力後謝るといったこともちゃんとできる人がほとんどです。
ですが、DVは繰り返され、そして徐々にエスカレートしている様子も見られますよね。
また、DVに至った理由を、自分が悪かったというではなく、妻の責任にしているという点も、よく見ると分かります。
- 妻が暴れたから
- 妻が夫にストレスを与えるから
- 妻が一人でご飯を食べ始めたから
DV夫は暴力を振るう理由を自分が悪いからではなく、妻に責任が有ると言い、暴力を振るったことについては謝っても、自分が暴力を振るう原因を作ったことについては、反省していないことも分かります。
どんな人でも24時間ずっと怒っているわけではありません。
優しい時だってあります。ですが、ひと時の優しさが、夫の本当の姿なのでしょうか?
2.これがDVの負のサイクル
女性の多くは、生理周期によってなんとなく幸福感が高まる時期と、イライラが募り憂鬱な気分になる時期がありますが、DV夫にも実は似たような周期があります。
・蓄積期
・爆発期
・解放期
と呼ばれ、この周期をぐるぐると繰り返すという特徴を持っています。それぞれの周期について詳しく解説します。
1)蓄積期
DV夫は少しずつイライラを高め、ストレスを蓄積していく時期です。
ちょっとしたことですぐに感情を逆立て、周囲に対して小言を言ったり、暴力を振るわないまでも、ものに八つ当たりをしたりします。
この時点ではまだ自分の感情をコントロールすることがかろうじて可能です。
蓄積期は最初にDVを行ったころに比べると、徐々に短くなる傾向が見られます。
つまり、最初はイライラとしていても、それを鎮めコントロールする力が強かったものの、徐々にコントロール能力が低下し、蓄積期自体が短くなります。
2)爆発期
夫のイライラが頂点に達し、ストレスが爆発してDVを行う時期です。
はりつめた風船に針を刺した瞬間、音を立てて破裂するように、ガラス瓶が床に落ち割れてしまうように、爆発期に入ると夫は暴れまわり、あなたに暴力を振るいます。
はじめは小さな暴力だったものが、徐々に大きな暴力でなかれば、爆発した気持ちをなだめられなくなります。
すでに夫は自分の感情や行動をコントロールできず、我を忘れDVを行うことでしか、溜まり込んだストレスを解消し、自我を取り戻すすべがなくなっています。
産まれた時には小さな低気圧だったものが、徐々に膨れ上がり台風やハリケーンとなる様と非常によく似ています。
3)解放期
解放期はハネムーン期とも呼ばれ、DVによって発散されたストレスが静まり、まるで人が変わったかのように妻に優しくなり、DVを行ったことを謝ってきます。
まるで台風が過ぎ去った後の青空のようになります。
- 夫は心を入れ替えてくれた
- この優しい部分が夫の本性
- 本当は私の事を愛してくれている
解放期に入ると人が変わったかのようにあなたに優しくなり、愛してくれるために、多くのDV被害者は期待をしてしまいます。
ですが、これはあくまでも、DVのサイクルの中で起こるものです。
解放期を過ごす夫は、再びちょっとしたことでストレスをため始め、徐々に蓄積期へと入るサイクルをぐるぐるとめぐっていきます。
もし、あなたが今、DV被害を受けた後、夫が優しくなり心から謝り、やり直そうと言ってくれているなら、今すぐDV夫から逃げるという選択肢を考えましょう。
今なら、逃げやすい時期と言えます。
7.逃げることは悪くない!あなたの幸せのために覚えておきたいこと
旦那さんから逃げることは悪いことじゃないって、さらに説得できるように、幸せになるために覚えておきたいこともセットで伝えておくよ。
夫が今優しいのに、夫を見捨てて逃げるなんてできない。今逃げたら夫がかわいそう。と思っていませんか?
DVがストレスが溜まり過ぎたせいで起こるものなら、ある程度仕方がないのでは?と思ったり、夫のストレスを受け止めてあげることも妻の役割と思っていたりしませんか?
ですが、本当にストレスはDVとして解消しなければならないのでしょうか?
1.暴力は解決手段とならない
昔に比べると、現代はストレスを抱えている人は非常に多くいます。
ですが、多くの人が、ストレスを解消する手段として、暴力という選択肢を取っているのでしょうか?
ストレスを解消するために趣味を充実させたり、スポーツを行ったり、暴力以外の事で発散させる手段は沢山あります。ストレス解消を、暴力にたよたよることは、本来あってはならないことです。
暴力は、いかなる場合でも振るってよいものではありません。
暴力から逃げることは、あなたの命を守るために必要です。
あなたに何か不満があるなら、話し合いを行い、どうしたら不満を解決できるのか。二人で一緒に解決をしていくことが必要です。
それを、暴力で解決しようとするのは、DV夫の考えが間違えています。
2.夫と妻はあくまでも尊卑がない対等な存在
DV夫の多くは、暴力を振るった後の言い訳に、妻に責任があるということを言ったり、自分の方が妻よりも優位だから、それを分からせるためといった事を口にします。
DV夫の中には、男尊女卑の考えを持っていたり、妻は夫に従うべきだという考えを持っている人が多くいます。
この考え方が、DVを起こす土壌となっているケースが多いようです。
夫婦は、本来尊卑がない、対等な存在です。これは、日本国憲法第24条にもしっかりと規定されています。
婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
夫の間違った考え方は、この日本国憲法第24条に違反します。
あなたは夫の一方的な考えを受け止める必要はありません。
夫に従わなければならないのではありません。二人でどのような家庭を築きたいのかを考え、ともに築いていくことを考えていくのが本来の姿です。
それができないのであれば、夫の元から去っても、なんら問題はありません。それはあなたのせいではありません。あなたの考えもちゃんと受け入れ、夫婦の考えとして二人でまとめる努力をすることが、夫婦には求められています。
3.あなたには幸せになる権利がちゃんとある
日本国憲法第13条をご存知ですか?ずいぶん昔に習ったことがあるはずですが、多くの人が忘れてしまっているのではないでしょうか。
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
この条文は、個人の尊重や尊厳、幸福追求権および公共の福祉に関して規定をしているものです。ここにしっかりと、あなたは幸福を追求する権利があることが定められています。
あなたは幸せになる権利を持っています。
権利には合わせて義務もあります。
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
あなたは幸せになる義務もあります。
幸せとは、誰かが犠牲になり誰かに与えるものではなく、幸せになる、幸せにする義務を果たすことで、多くの人の幸せになる権利が守られているんです。
夫から逃げることが、あなたが幸せになるために必要なら、あなたは逃げる権利があります。逃げることで幸せになれるなら、あなたは逃げることが必要です。
幸せになる義務を果たしましょう。
4.自信を持つこと、そして自分を愛することが大切
DV夫に、
- 生きる価値がない
- お前は俺くらいしか拾ってくれる人はいない
- 俺から逃げたら他に居場所なんてない
このような事を言われ続ければ、あなたは自分自身に対する価値を見出せず、自信を喪失してしまいますよね。
今、とても自信がなく、逃げることすら考えられない状態かもしれません。
あなたは今の自分のことが嫌いで、だからこそ自信がなく、あなたを必要としているであろう夫の元に居続けていませんか?
夫が必要としているのは、あなたではなく、あなたのように自分の言い訳を聞き入れ、DVに耐え、自分を甘やかせてくれる存在です。
あなたでなくてもいいんです。
人にはいいところも悪いところもあります。
あなたは今、夫の言葉がその通りで、自分にはいいところがないと思っていませんか?
あなたにはいいところが沢山あります。
現に、あなたは夫をいつでも許し、いつでもかばい続けてきました。これだけ自分を犠牲にし続けられる人なんて、そういません。あなたの我慢強さ、一途さは、すばらしいです。
その優しさを、他に向けてみませんか?何よりもあなた自身に、その優しさを向けてください。
今あなたの優しさを最も必要にしているのはあなた自身です。あなたを愛し、あなたを包み、あなたを癒すために、あなたが自分に目を向けてあげてください。そして、その声を聴いてあげてください。
あなたはまず、自分の幸せを取り戻し、あなた自身が自信を取り戻すことが必要です。
自分を愛せない人は、人を愛することもできません。
まとめ
DV夫に気を遣って人生終わるのは、本当にもったいないよ。
DV夫から沢山の暴力、暴言を浴びされ続ければ、どうしたってあなた自身、自信を失い、常にびくびくとした状態になってしまいますよね。
話しかけてくる人たち全てに対して、もしかしたらこの人も、私に暴力を振るうかも、暴言を浴びせるかも。そう思ってしまう可能性もあります。
でも、多くの人はそのようなことはありません。ぜひ、信用して話しかけてみてください。
ですが、今それができない、人が信用できない状態にまであなたはなっているかもしれません。
このままでは、どうしても相手に遠慮ばかりをして、その態度が相手に不快感を与え、相手を怒らせてしまうきっかけをなっているのかもしれません。
DVはあなたが悪いのではなく、DVを行う夫が悪いんです。あなたは悪くありません。
今のあなたに必要なのは、まずDVから逃れ、自分の自信を取り戻すことです。自分で自信を取り戻すことが難しい時には、カウンセリングに通い自分のいいことを沢山見つけていくのもおすすめです。
幸せは、誰かに用意してもらうのではなく、自分でつかみ取る必要があります。
そのためには、自分は幸せになるという強い思いが必要です。
まずはそのために、一歩踏み出し、DVの悩みを配偶者暴力相談支援センターなどに相談をしてください。
ちゃんと助けてくれます。
ちゃんとあなたの言葉を聞いてくれます。
ちゃんとあなた自身を見てくれます。
DVに耐える努力を、ぜひあなたが幸せになるための努力に変えていきましょう。
この記事では沢山のことをご紹介しました。
一つひとつをもう一度振り返れば、あなたはなにも悪くなかったことが分かります。
夫から逃れ、自立するための方法もたくさん用意されています。あなたの努力は、このような方向にこそ使うべきです。
前を向いて、あなたはあなたのために頑張りましょう。
そして、お子さんがいる方は、お子さんのためにも、一歩踏み出していきましょう。
DVが起こった理由はあなたの責任によるものではありません。
どのような理由でも、暴力で解決させようとすることはいけませんよね。DVから逃げることは、決して悪くないんです。
最後になりますが、今の状態から良い方向に変わり、あの時、逃げてよかった。と思える時が来ることを願っています。そして、あなた自身が自信を取り戻し、素敵な笑顔で暮らせる未来となることを願っています。
近所のお友達がね、旦那さんにDVされているようなの。
本人は旦那さんを庇うんだけど、私から見ても周りから見てもDVなのよ・・・。